【借金に対する考え方の推移】1、〜自分バブルがはじけて〜

昨日は、企業が時代のニーズに応えるには【昭和的価値観】というものを捨てなければならない事を書いた。私が今勤めている会社に向けて、そして日本の危ない企業へ向けて、雑誌で見かけた【昭和的価値観】という言葉を借り私の理想論を発表した。だが、借金抱えたこんな私が大きな話をするというのはかなり図々しいと思った方も多いはずなので、今日と明日の2日間で棚に上げていた私の借金への"価値観"について書いてみる事にした。
題して【借金に対する考え方の推移】。
今日は私の借金の経緯と日本の経済の経緯について。また大きな話をするなというつっこみは無しにして黙って読んでもらいたい。(黄色は日本経済の経緯、白は私の借金の経緯)

日本の経済の経緯といっても範囲は絞って『バブル経済』の頃の約4年間。その初期は土地や株への投機が盛んになり、土地は必ず値上がりするという「土地神話」まで生まれた。土地や株の資産を安く買い、値上がりして高くなってから売ろうとする人が急増し、銀行から借金してまでその波に乗る人も多くいた。銀行はその資金をためらうことなく融資、企業にも土地やビルを担保に融資しまくるなどの状況が続き、銀行の貸付や土地売買は拡大していったのだった。

まずここまでを私に例えてみる。
私は競馬、パチンコなどのギャンブルでの金儲けに目が眩み、消費者金融から借りてまでもそれに投資をした。どんなに負けていても、自分はいつかどこかで逆転できるだろうという「一攫千金神話」がいつも心にあったのだ。雑誌で見るその道のプロや強運の持ち主の話にうま味を感じ、自分もギャンブルで大儲けという波に乗っかろうとしていた。貸してなんぼの消費者金融はそんな私にどんどん融資、私の投資額に比例して借金も増えていくのだった。
バブルとは見たまんま通り"中身の無いもの"の意。異常なまでの資産(土地や株)の値上がりは実際の経済成長とかけ離れており、その格差がバブルであった。ただ、活発な投資や消費も行われるので経済成長も無かった訳では無いのだが、それ以上に資産価値の値上がりは異常だったのだ。泡が大きくなったのは、そんな資産の値上がりに景気が良いのでは?と期待しすぎて投資しすぎた結果だった。その後大きな泡は、銀行の金利引き上げという合理的な政策対応により、資産価格や熱くなりすぎた投機集中の低下と、資産価値の急落によってはじけて消えてしまうのだった。
次はこの部分を私と比べてみる。
消費者金融からの借金により、私は打ち出の小槌を手に入れたような錯覚におちいっていた。現実にはマイナスなのに、手元にある軍資金がまるで自分の小遣いのように思えたのだ。マイナスと言っても実際にお金が手元にあるわけで、外食や趣味などにその一部を使う事で私は金持ちの気分を味わったが、それは中身の無い現実との格差<バブル>でしかなかった。その後、当たり前だがそんな生活は長くは続かず消費者金融の限度額という枠により、贅沢な生活や熱くなりすぎたギャンブルへの投資の打ち止め、自分自身への嫌悪感と残った借金の怖さで、現実との格差である自分バブルは崩壊したのだった。
バブル崩壊後で残ったダメージで有名なのは不良債権だ。担保にしていた土地やビルは急激な値下がり、企業自体も突然の不況で返す金と当てが無くなった、これが回収できない債権として残ったのだ。返す金も無いのに商売できるわけが無く、さらには債務が無くても急な不況の影響を受け、さらに銀行の貸し渋りもあり企業は次々と衰退していったのだった。
私も同じだ。莫大な借金だけが残り、限られた収入では生活も難しい状態におちいったのだ。
・・・だが、私がこの日本のバブル経済と少々違うのは、バブル崩壊後に消費者金融の高い金利から助けてくれた貸主様がいた事だった。私の借金に対する考え方を、ただただ怖いだけのものから自分が立ち直るための経験と変えてくれた。高い金利に怯えながら余裕無く窮屈な毎日を送る未来と、借金を返済しながらも生まれ変わる為に頑張れる余裕のある未来、この差はとてつもなく大きく思う。そして、同じ元金の額を返すにしても、消費者金融と恩人では意欲と気持ちが違うのだ。
この場を借りてあらためて貸主様に言いたい、『本当にありがとうございます』。






日本のバブルの経緯と自分の借金の経緯を照らし合わせながら、借金に対する考え方を当時の視点で書いてみたがどうだったろうか。バブル時代は私がまだ小学生の頃なのでどういったものなのか全く知らず、恥ずかしながら今になって興味があり調べてみたのがこの文を書くきっかけとなった。結果、何か私の借金の経緯と欲にまみれたバブル時代の日本が似ていることに気付き、バブル経済と一緒に自分も振り返りながら当時の借金していた頃を分析してみたのだった。
自分バブルの頃は、借金に対してあまりにも軽く考えすぎていた。もう、私の人生の価値観がずれていたのだ、何が大事で何が大事でないのかが。


只今の借金5931000円 総返済額69000円