三歩進んで二歩下がる事での躍進の意

今の自分自身にとって必要なのは、時代に見合った技術や知識の更なる進歩なのか、それとも過去を振り返ることでの失敗や困難を思い返し反復しないよう心掛ける事なのか・・・。自転車通勤という毎日の反復作業中にふと思ってしまった疑問である。"両方"というのが無難であり最も賢いであろう回答だと思うが、どちらか一つと迫られるならばあなたはどう答えるのだろうか?
例えば発電の話。水力、火力、風力、原子力などがあるが、あなたはどの発電方法を推奨しどの発電方法に反対するだろうか。推奨する方法は置いておいて、まず反対するのは原発ではないか。確かに原発は最も新しい発電方法でそのエネルギーの大きさは利便性に長けているが、相次ぐ事故とその影響の大きさで世間の目は冷たいものがある。だが視点を変えると、水力と風力はともかく原発以前に最も利用されていた火力発電は資源量と二酸化炭素排出量に問題があり、原発はその両方を解決することができる。要は今問題視されている地球温暖化という環境問題に対応しているのが原発なのだ。発電の話で言えば、私は先進国による技術の賜物である原発を推奨し、限界と環境に問題のある原発以外の方法には賛成しない。もちろん、原発が安全に行われると言う事が大前提であり、それに関わる地域や労働者の苦労を無視する訳ではなく、長い目で見た地球全体の未来を考えての事だ。一番最良なのは、水力や風力によって地球や関わる人間が被害を受けにくい発電方法を発展させる事にあると思うが、今の所それは現実的ではないようだし、これからも電力の需要は増えていくと思われる。結論として、冒頭の問いに答えるならば【原発の技術や知識の発展による更なる電力供給の進歩と、過去の痛ましい事件を反省し安全面において心掛ける事】が必要であり、やはり"両方"と答えるのが無難なのだろうかと思う。しかし、私は過去を振り返るほうがよっぽど大切なのではないかと答えたい。人間なのだから、犠牲を出して仕方が無いという考え方は避けたいのだ。原因を追究し二度と同じ失敗を繰り返さない事に人間である意味があるように思うし、そういうものを解決し繰り返さないという事自体が進歩だと思うからだ。
次はアメリカで今現在進行中の住宅バブルの話。少し前からアメリカでは住宅という資産の値上がりを見込んでの投資が盛んになっている。サブプライムローンという言葉を聞いた事があるだろうか?簡単に言えば、私みたいな債務者にも「今は住宅に投資すれば儲けれますよ」と言ってローン会社が貸付を行う【信用の低い低所得者や債務者向けの金利が高めの貸付】のことを言う。なぜ貸せるのかといえば、このリスクを証券化という方法で減らす事に理由があった。要はリスクの分散である。しかし、バブルと言うのは架空の格差であり、借金を返せない人が続出→担保であった住宅が競売→住宅の資産価値の下落という道を辿っているのが住宅バブルである。この原因はなんだったのか?それは証券化の進歩にある。本来、証券化され更に証券化されるという繰り返しによってリスクを最小限に抑えるはずだったのが、想定外のリスクの発生により無効となってしまったのだ。低所得者や債務者に対して金利を抑えたり金利のみの支払いという策を打ち出し、更に住宅を担保にしたローンを組める方程式を生み出してしまった事により、徐々に借金の焦げ付きが発生したのだ。(住宅の価値の上昇は<バブル"架空">だという考え方で)住宅の価値が上がるとそれを担保にまた借りる事ができる、または価値が上がった所で売りに出し、その資金でまた大きな投資(ローン)をする・・・まるで限度が一杯になった消費者金融に返す金の為に他の消費者金融から借りるという日本で言う多重債務者だ。・・・この話で冒頭に出した問いに答えるならば、証券化の進歩によって約束された利益に賭けるよりも過去にあった各国のバブル経済の一部始終を勉強していたかのほうが重要だったという事である。証券化の進歩にたまたま落とし穴があっただけの結果論じゃないかと言われそうだが、私が言いたいのは、過去の失敗をいかに今や将来に活かしせるかどうかであって、"利益を得る為に進歩しようとしてこける"という失敗をしない事が前提なのだ。
最後に私の話。核心を突いて言えば借金返済においての進歩とはお金を得る事、そして過去を振り返って失敗を繰り返さないという事はお金が無駄に出て行かないように心掛ける事。"両方"と答えたいのは山々だが、どちらを重く考えるかと言えば、私の結論はやはり後者だ。上に2つほど自分の答えに都合の良い例を挙げたわけだが、都合の悪い例・・・つまり過去の反省よりもそれを苦にしない進歩による躍進は、私のような運の無い者には全くの無縁なので割愛させてもらった。自分は運が良いんだという人は"賭け"をしてかまわないと思うし、それで成功したら本当に羨ましいものだ。でも今日はギャンブルで借金を抱えた私の話。このブログをよくある借金苦労話と思うかもしれないが、本人にしてみればこれ以上の失敗は許されない崖っぷちなのだからこの結論なのだ。だが、過去を振り返る事と止まっている事は同じではない。賭けをしないのはビビリだからではないし、着実に進む事だって戻らないぶん躍進を意味する。どちらが賢い生き方かなんて知ったこっちゃ無いが、私は地道に進む道を選ぶ事にした。

只今の借金5931000円 総返済額69000円