「知らなかった」じゃすまされない

政治家が何か不都合な質問された時に出る言葉である「記憶にございません」は有名だが、同じような事を私達大衆と呼ばれる一般人もよく使う。何かの罪を暴かれた時、不都合な場面で言い逃れする文句が見付からない時、このような絶体絶命をまるで他人事のように流せる魔法の言葉。
「知らなかった」
最近の例では"耐震強度偽装問題"が記憶に新しい。不動産販売のヒューザー・住宅監査業務のイーホームズは、木村建設姉歯建築士から被害を受けたと主張し自らも被害者だと強調していた。そこに存在していた言い訳が「知らなかった」だった。この事件は結局、被害者は顧客である消費者だという見方のもとに、上に書いた販売に関係する業者側が加害者として裁かれたのだが、何故ヒューザーイーホームズのトップは「知らなかった」で押し通そうとしたのか。
もう一つ、個人情報保護法が施行された背景にも同じようなケースがある。IT技術の目まぐるしい進歩により、個人情報の漏洩問題は今でも後を絶たないのだが、漏洩させた企業側は100%「盗まれた」と言う。そんなの盗むほうが悪いじゃないかと頑として「知らないふり」なのだ。このケースももちろん消費者という被害者側に立って見ればわかると思うが、情報を盗んだ者の前に管理していない企業が一番悪いという結論になる。何故漏洩させた企業は公衆の面前で堂々と「知らないふり」を敢行できたのか。
この二つの例で加害者側が堂々と被害者側に加わろうと思った原因、それは加害者側であると共に被害者側でもあった所にあると思う。悪意の有無に関係無く加害者側になってしまう可能性のある今、「知らなかった」ではすまされない時代なのだ。"被害者側"と"加害者側"という表現は、正確には"被害者"と"加害者側"という表現を尊重する世の中であり、加害者側に加わる可能性の高い立場にある者は己の【危機管理】がポイントとなってくるのだ。
今日は私の【危機管理マニュアル】について書いてみようと思う。
まず、冒頭の二つの事例のような経験を私もしている。消費者金融からの借金がそうだ。借金を返す為の借金の積み重ねに首が回らなくなり、そのような事態を予想できたにも拘らず返済の為のお金を貸し出した業者を逆恨みする自分が過去にいた。
「返せるわけ無いのに何故審査を通したんだ」「あそこで断ってくれればここまで借金が膨らむ事は無かっただろうに」・・・こんな都合の良い事を考え、"被害者側"を演じていたのだ。消費者金融がお金を貸し出すのはもちろん法律に触れない事なのだが、私のように借金地獄に落ちる者・破産を機に自ら命を絶ってしまう者がいる事を考えると、借りる人としては"被害者側"の意識が強くなってくるものだ。自分が悪いのにそれを棚に上げた言い訳の最終手段、こんな状況になるなんて「知らなかった」である。
この過去の私の考えにある"被害者側"という見解、これは確かに消費者金融の手軽さや身近さを許している日本や時代の"被害者側"と見る事ができるのかもしれない(当時は実際そう思っていた)が、渦中から離れた今、"側"を取った真の"被害者"は誰かと考えると、答えは"家族"を始めとする"当人を取り巻く環境にある人達"である事がわかってくる。
要は私が加害者だったのだ、自らの【危機管理】を怠ったゆえに。
「私が全て悪いんじゃない」「あいつらのせいだ」「騙された」「私は関係ない」・・・そして「知らなかった」。今の【「知らなかった」ではすまされない時代】にこれらはもう通用しない。自分の危機を避けれなかった事で自分だけが悪くなるのなら問題ないが、今の時代は自然と周りを巻き込んでしまい更なる危機を分散させてしまう風潮にあるのだ。"更なる危機を分散させる"・・・これはもう加害者以外の何者でもない。
このように時代は【危機管理】をできない人に厳しい風が当たるようにできている。そこで【マニュアル】の重要性が浮き出てくるわけだ。私も一応マニュアルを持って生活し、それは"危機のいち早い察知"と"対処"という項目がある。
"危機のいち早い察知"とは、降りかかる危機に敏感になり、真の"被害者"は誰かをはっきりさせる事。敏感になるとは今の時代を背景に前もって勉強しておく事であり、どういった過程で危機となるか、その危機はどのような過程で被害者を出すのかという所まで予習する危機防止策だ。
"対処"とは危機が自分に降りかかった時にどうするかという事だ。"危険のいち早い察知"で真の"被害者"を見つけ出し、その被害者に対しての謝罪、自分に対する処分、失われた信用と自分自身の自信の再生までがそれにあたる。
これが私の【危機管理マニュアル】に関するおおよそのあらすじであり、細かいマニュアルはこの"自分制御ブログ"の中にある。


私は今、"危機のいち早い察知"ができなかった為に"対処"に追われる毎日を過ごすはめとなっている。ギャンブルの禁止・有って無いようなお小遣い・自分の時間を割いての危機管理マニュアル作成・・・全てが処分として当たり前だとは思うが、これらが家族への謝罪であり自分の信用と自信の再生を兼ねている"対処"なのだ。
加害者である限り、被害者である家族には誠意を持って接し、まだまだ先は長そうだが借金完済を終える頃には和解という形で幸せな生活を送る事ができればいいなぁと思う。

「知らなかった」のでは無く、「知ろうとしない」のが危機の根源なのだ。

只今の借金5882000円 総返済額118000円 
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