人生の天ぷら

今年の夏頃から、資源価格の高騰やBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国の経済成長著しい新興国の総称)の経済成長に伴う需要増大から、企業は資源の採掘や製錬にコストをかけても採算が取れるようになってきたようだ。日本では神戸製鋼所が新しい技術を打ち出している。
その技術とは、今まで利用されなかった低品位の石炭である褐炭を高品質化し利用できるよう加工するもの。世界で資源として活用されているのは主に瀝青炭と呼ばれるものだが、日本では新興国の需要により需給に難しくなる・・・そこで目をつけたのが、埋蔵量の半分を占めるが水分を多く含み利用価値の無かった褐炭。神戸製鋼所は褐炭を"天ぷら"にし水分を飛ばす事で、瀝青炭並みの高品質石炭を作り出すのだ。
石炭の採掘可能な年数は、石油の40年より長い160年。何事も無駄を省くということで、私達一般人の知らないところでも地球規模の大きな節約が行なわれているようで嬉しい限りだ。揚げ油となる灯油も150度までの過熱という事でリサイクル可能、時代は着実と変わってきている。


天ぷらと言えば日本料理の伝統的調理法として知らない人はいないと思うが、その調理法の利点は素材の旨味を凝縮し逃さない所にある。加えてごま油の香りやサクサクの衣、脂による消化不良を助ける為の大根おろしにこれまた日本伝統の調味料である味醂・出し・醤油の風味も味わえる贅沢な一品だ。油の調合、温度、揚げるタイミングなど素人には少し難しい要素も多いが、原理原則さえわかってしまえばけっこう簡単なものだ。
今日は、"我が人生を天ぷらに例えてみよう"というテーマで書き進めてみる。
我が人生・・・テーマに沿うならば、それは"天ぷら料理"を意味する。天ぷらの"ネタ"は私自身だ。天ぷらにかかせない揚げ衣は"お金"、油は"社会"、最も重要な温度は"自分の尊重する考え方"と仮定する。
過去、私はギャンブルにより無駄に借金を積み重ねていた。これは余分な衣を付けすぎていた事を意味する。また、温度は極端に次元の低い状態で揚げられ、油にネタの持つ旨味が垂れ流しとなっていた。結果はべちゃべちゃのグダグダ・・・私の過去は天ぷらに例えると誰が見ても失敗作と言える。
現在、私は過去の失敗から心機一転成功目指し、研究を重ね試行錯誤している段階だ。衣は最低限ついてカリカリ、温度も適温に近づき少なくともべちゃべちゃのグダグダではない。温度が低いという事はその素材の旨味をまだまだ油に逃しているという事なのでまだまだ未完成だが、料理としてはそれなりのものとなってきている感じがする。
何においても大切なのはコツという要領と基本となる原理原則であり、それを知った上で実際に行動に移すきっかけを作る事が何よりのポイントだと私は思う。冒頭に書いた褐炭も、危機と工夫なくして資源にはなり得なかったはずだ。低品質と言われようが価値が低いと言われようが、その素材を価値ある料理として仕上げるのは正しい調理法であり、価値ある人生として大成させるのは自分なのだ。

借金により人生の一部を棒に振ってしまった私だが、天ぷら揚げてもお手上げというわけにはいかない。衣たっぷりの見栄えの良い料理とはいかないかもしれないが、天ぷらの真骨頂は素材の持ち味を活かす為に極力衣を薄くした棒揚げでもある。

天ぷらだって人生だって、"コツ"を掴みさえすればパッと華を咲かせる事だって簡単なのかもしれない。


只今の借金5844000円 総返済額156000円 
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