うまくいかない人生のカラクリ

今年は借金に始まり、借金に追われ、借金に心を入れ替える事を決意した一年だった。借金の始まりは、実際は今年ではなくもっと前の事だが、本格的にどつぼにはまったのは今年に入ってから。借金を返す為の借金・・・止まれば優雅な生活も築いた信用も失うと考えていた。
自転車操業による借金に首が回らなくなり、今では節約の為に自転車通勤しているというのは笑えないが、この自転車通勤も雨にも雪にも負けず元気に止まらず走り続けてきた。止まる事で倒れてしまうという意味で使われる自転車操業という言葉は、私にとって借金を重ねる時も、その借金によって心入れ替え頑張っている時も同じような継続力を促すものであり、根に持つ意識の方向が違うだけ。
何事にも中毒になりやすい私が将来に光の見える方向へ意識を変えたという事・・・それは来年が今年よりもいい年になる事を自然と期待してしまうような大きな可能性の広がりであり、昔からの何事にも飽きやすい三日坊主の常習歴・・・これは来年いつどこでまた同じ過ちをおかしてしまうかもしれないという可能性を残す、不安を思わせる人格である。
来年は期待と不安の入り混じった、私にとっての試金石となりそうだ。


今年は自分をダメにした借金についてつくづく考えさせられる一年だったが、今日はそんな一年の締めくくりという事で、借金の原因となった私の中にある煩悩について考えてみた。
人間の煩悩には根元に三毒と言われる三つの毒があるという。『貪欲(とんよく)』・『瞋恚(しんに)』・『愚痴』という諸悪の根本だ。貪欲とは自分が可愛いという我愛で、今で言うエゴの事。瞋恚とは自分の思い通りにならない事に腹を立てる怒りの心。愚痴とは迷いであり、無いものを有ると考える事。
『貪欲』・・・私の人格を作った毒だ。自分が可愛いという自己中心的な考えは、周囲を気にせず好きなものを貪るような、我慢と秩序に欠けた人格を作り出す。お金に限らず、私はいろいろな場面で好きなものに飛びつき、がっついていた。
『瞋恚』・・・ギャンブルにはまったのはこの部分が大きいのかもしれない。運という自分の思い通りにいかないものを、私は意のままに操ろうとしていたのだ。もちろん私にそんな事が出来るはず無く、そこに感じる怒りは自分の高すぎる理想像と実在の自分のギャップから生まれていたのだと思う。その矛先を己に向けるか、無責任に周囲に向けるか…この違いは大きく、"自分は凄いはずなんだ"というナルシスト的な発想さえ生まれていた。
『愚痴』・・・これについては理解しがたい所が有ると思うが、"空白"・"闇"といった何かが欠如している状態を有ると見てしまうことなのだという。何も無いから"空白"なんだ・光が無いから"闇"なんだと理解できれば前向きな考えが生まれてくるが、最初から"空白"・"闇"という存在を決め付ける事は、後ろ向きな暗い考え方しか生み出さない。『暗い暗いと言うよりも、すすんで明かりをつけましょう』精神の欠如が『愚痴』なのだと思う。


この三毒の塊が私だった。やるべき事をやろうとせず、ただ思い付きで好きな道を選び、嫌な事は嫌と現実を見ようとしていなかった。努力しようとしない私に光は見えず、その光は最初から私には差さないものと決め付ける事で、私は自分の中に"ひねくれ"という闇を作っていたのだと思う。それは"楽して運よく金儲け"という自分が可愛い精神丸出しの生き方であり、光が無いから手探り状態、根拠の無い策は失敗に次ぐ失敗を生み、さらにはそれに腹を立て逆上する悪循環・・・。これが私の"うまくいかない人生"のカラクリだったのだ。




今年は幸運にもそんなカラクリに気付けた年。その代償は大きかったが、今ではそれで良かったと前向きに考えるようにしている。

今夜は除夜・・・私は自分の罪を懺悔することで煩悩を取り除き、新しい年を迎える。

只今の借金5844000円 総返済額156000円 
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