ネズミ男に学ぶ

  • 金に弱く欲望に溺れやすい性格で、口車に乗せられたり金がからんだりするといとも簡単に裏切る。
  • 厄介な問題ばかり起こすトラブルメーカー。

こんな特徴を持った男に私は親近感がわいてしまう。


私は小さい頃、ゲゲゲの鬼太郎が大好きでよく見ていた。今でもその頃を懐かしく思い、レンタルビデオで借りて見ることがあるのだが、話の中に愉快な音楽と共に登場してくる"いてもいなくてもいい"というイメージが強い『ネズミ男』に「待ってました!」となぜか盛り上がってしまう自分がいる。喫茶店で争いを始めたヤクザに対しネズミ男が言った言葉、「けんかはよせ、腹が減るぞ」は知る人ぞ知る名言だが、私はこの言葉の意味を「無駄が無駄を生む」と理解している。


私はこの言葉が示すような、無駄な事をして無駄な労力を費やす事になった人間だ。

と、自虐的なスタートでは前向きを心掛ける私らしくないので、今日は『無駄』を良い方に肯定する事で自分自身をも肯定し、そしてネズミ男ゲゲゲの鬼太郎に無くてはならない男だという事を証明したいと思う。



"無駄"の肯定(1)

客観的に見る無駄は確かに本来の意味である"無益な役に立たないこと"かもしれないが、自分自身にとっては活かすも活かさないも己の心掛け次第だと私は思う。要は、自分自身を他のものと比較しない絶対的なものと見た場合には、無駄という言葉は一切存在しないということだ。
私のようなギャンブルでの借金は誰が見ても人生における"無益な役に立たない事"に感じると思うが、私にとってはかけがえの無い経験となりつつある。"かけがえの無い経験"と言ってもそれは私にとって二度と繰り返したくないものだが、この"二度と繰り返したくない"と思う事で、私の中で"無益で役に立たない事"ではなくなっている。
また、以前このブログで「私は落ち着きが無いので集中できず無駄が多い」と書いた事があるが、この時感じた無駄は今、少しずつ克服する事で私の糧となり作業のスピードアップに繋がっていると思っている。
日常で生まれる"無駄"と言われるものは、「失敗は成功のもと」・「災いを転じて福と為す」という前向き精神によって、今の自分を形成する何かになっている(できる)はずなのだ。

"無駄"の肯定(2)
次は『無駄』という字から考えてみる。"無理"は理が無いということ、"無謀"は謀(たばか)り(思案・工夫)が無いということ、そして私がついつい反応してしまう"無利子"は利子が無いということだが、このような熟語から想定すると"無駄"は"駄"が無い事というのが妥当だ。
"駄"という言葉は、つまらない・値打ちの無いという意味で使われるので、マイナスとマイナスを掛けるとプラスになるという数学の発想と同じく、駄が無いということは面白い、値打ちがあるという事になるのではないか。つまり、普段使っている"無駄"という言葉の意味は間違っているというのが私独自の見解だ。
"つまらない・値打ちがないと勝手に決め付ける事"・・・この自分勝手な"ない、ない"が普段使われている"無駄"の意味となっているが、本当は"必要なもの・切り捨ててはいけないもの"というのが真の意味だと考える。

"無駄"の肯定(3)
学校で勉強した数学や歴史を自分勝手な見解から無駄なものと考えたことは無いだろうか。「社会に出て何の役に立つんだ!」、こんな風に強がった事がないだろうか。そのように思い、"実は必要なもの"を切り捨てた人が今の社会でどのような地位にいるだろうか。また、そのように思っていた勉強が、歳を重ねるにつれて必要だと考え直した事がないだろうか。
これは私の事を書いているつもりだが、思い当たる人もけっこういるのではないだろうか。「無駄だ!」と切り捨てる事は可能性を狭める考え方でもあるのだ。
効率を語る上で頻出する"無駄"も、実は大切なものを失っている可能性が高いと思う。最近では年賀はがきの再生紙利用率の誤魔化しが話題になっているが、人件費や品質を求め無駄を省いたことによって、日本製紙は企業では命と言える信用を失う事になりそうだ。これも将来の可能性を狭めたことになると思う。
以上が私の"無駄"を肯定する考え方だ。
そろそろネズミ男の話へ戻ろう。


もしもゲゲゲの鬼太郎ネズミ男が登場しなかったら、鬼太郎は迅速に悪い妖怪を倒せるし頭を悩ます事も減るのかもしれない。だが、ネズミ男が悪い妖怪を援助し悪事を全てさらけ出させる事で、その妖怪の狙いや悪さに至った経緯や解決方法、弱点までも明らかになる事が多い。無駄に邪魔しているようで、実はかかせない鬼太郎ファミリーなのだと思う。
つまらない話をしてしまえば、漫画だけに、鬼太郎がすんなり悪い妖怪を退治しては単調になり、つまらなく、値打ちの無いものになってしまうという事だ。
そして冒頭に書いた「けんかはよせ、腹が減るぞ」の名言。私はこれを「無駄が無駄を生む」と理解すると書いたが、これを私が考える"無駄"の意味で直すと、「必要とするべき事は、さらなる必要を生む」となる。
私のギャンブルでの借金と、それに伴った極貧生活・・・これはまさに必要が必要を生んだ結果であり、堕落しきった私自身を立て直すきっかけとなったと考えると、"つまらない・値打ちの無いもの"ではなかったという事になる(今現在の自分が過去に比べて成長しているという前提があっての話)。強欲な私を映し出しているような気がして共感する部分が多々あるネズミ男だが、見かけによらず意外と鋭い男だということがおわかりになっただろうか。
なんか自分を無理やり肯定化しているような感じは否めないが・・・まぁ前向きだという事で無駄(本来は必要)なつっこみは無しにしてほしい。


「無駄=必要」という考えは、合理的に生きる事が不可能な人間だからこそ、今の合理化・効率化を追求したような社会に柔軟な考え方として必要なのだと私は思う。

只今の借金5834000円 総返済額166000円 
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